苦しみが生まれるからくりと対処法~今この瞬間を生きる

過去も未来も存在しない

過去も未来も無いという話題はこのブログでも前に書いたと思うけど、この過去と未来があるということが苦しみの原因の一つになるというお話をまたしたいと思います。

過去や未来は頭の中にしかない。過去に実際に行くこともできないし、未来に行くこともできない。たとえタイムマシーンで過去や未来に実際に行けたとしても、あなたがそこに行った瞬間にあなたにとっての今になる。

今しか私たちは経験できない。永遠に。

だけど、私たちには脳があって脳がストーリーを立ち上げて過去の記憶をつなげてストーリーを作りだす。そしてまた未来についても、今から予想できるストーリーを作り出す。

このストーリーに私たちは実は苦しんでるんです

ストーリーが悪いわけじゃないし、脳が悪いわけじゃない。そのストーリーを真実だと確信してしまうことが苦しみになってしまう

ストーリーの作られ方

では、どのようにしてストーリーが出来上がるのでしょうか?

ストーリーというのは前後のつながりが無ければ成立しない。前後の繋がりが無ければそこに意味付けはできないから。

過去や未来が存在するという前提が無ければストーリーにはならないですね。

すごく悲しいドラマがあるとする。そのドラマで一番悲しい一場面だけをもしあなたが見た時に、大きな悲しみって感じることってできますか?

実際にやってみて下さい。できないはずですよ。どんなシーンだったとしても、ワンシーンだけを見てそれが一体どんな意味を持つのかということが分からなければ悲しみも怒りも感じられないんです。

誰かが殺されるシーンだったとしても、その人が悪人かもしれないし、善人かもしれないし、どっちかは分からないのにそこに大きな怒りや悲しみは感じることができないんです

いつだって感情の動きを体験するためには前後の繋がりを必要とする。そのようにして人間は良いとか悪いとか悲しいとか楽しいとか判断して意味付けしてストーリーを作り上げて様々な感情を体験しています。

本当は一瞬そのシーンを見た時に感じる感覚=前後の脈絡がわからないから「意味付けすることができない状態」 これこそが本来の在るがままです。意味付けすることができないということは、苦しみが無いということです。

全ての物事は中立に存在している

全ての物事は本来ただあるがままに中立に存在し、良い悪い正しい間違いも何もない状態だけど、前後の脈絡で判断したり意味付けしたりして解釈を加えることで人間独自に作り出したストーリーが出来上がっている。

だけど多くの人はそれに気付いてはおらず、それがただ絶対的なゆるぎない真実だと思いこんでいるから苦しみが生まれます。

本来はこのように一瞬一瞬の場面がどんどん今この瞬間に起こっているだけで、前後をつなげる必要が無いんです。だって今以外に本当は何も存在しないから。

今をただ毎瞬生き、前後をつなげて解釈することで頭の中に浮かんだストーリーを信じないということが苦しみを手放す大きなポイントです

ストーリーは勝手に頭に湧いてきます。それは止めることはできないし悪いことではないけど、それがストーリーなんだと気付くことと、妄信しないことがとっても大事。

そうするとストーリーと本質の自分との間に隙間が出てきて俯瞰して見られるようになってくる。そうすることで思考やネガティブな感情が手放されて行きます

自分の今この瞬間の現実を、テレビドラマをいきなりつけて出て来たワンシーンを見るように見てほしい。何のストーリーも無く。あなたの今目の前にあるワンシーンに問題はありますか?

毎回毎回ドラマのワンシーンだと思って今この瞬間を生きたならあなたは過去や未来に垂れ流していたあなたの膨大なエネルギーを自分自身に戻し、本当の自分を生きることができるんです🌈