死別者に起こる心の状態

死別者は頑張ってしまう

グリーフケア・アドバイザー2級の講義を先日受けたのですが、とても興味深い内容でした。死別を既に経験しているので改めて納得という部分がとても多かったです。

また、私自身目覚めの探求の中で統合ワークを行って色んな感情を手放して行く中で経験的に理解したこととも照らし合わせながら死別者の反応についてより理解が深まりました。

その中でとても印象に残っていることの一つが、「死別者はただでさえ頑張っているのに、『頑張って』なんて声を掛けたら怒られてしまいます」という言葉でした。

死別自体が極度のストレス状態なので、頑張らなければ普通に生きること自体が難しいというような気持ちになると思います。

死別者は、死別の深い悲しみや苦しい記憶の中で悲嘆に暮れつつ、一方でこれからしっかりと生きて行かなければと現実面で過度に頑張ろうとしてしまうという両方の気持ちの中で揺れ動くという話がありました。

これは今思うとまさに私自身もそうでした。死別して3ヶ月でフルタイムで働き始めたのですが、まだまだ立ち直っているどころではなかったので、よく帰り道に涙があふれました。

そんなに急いでフルタイムで働かなくても違う働き方もあったのに、と今は思いますが、これからちゃんと生きて行かなきゃいけないという将来の不安や恐怖が大きく、まったく周りが見えない状態でした。

でもそういったこともまた私にとっては一つの貴重な経験でした。

ありのままの自分を認めて受け入れる

死別の経験は人生の中でこれ以上ないほどのストレスであり、苦しみの一つだと言えます。これは実際に経験をしなければ知り得ないと思います。どんなに想像したとしても、きっと実際に大切な人を失ってみたら、想像を絶するほどのものだとも言えると思います。

それくらいの特殊な経験ですから、死別を経験した人に頑張ってなんて思いませんが、ただ一つ言えることは「大丈夫」ということです。

実は死別によって起こる苦しみも頑張らなきゃと思うことも全部勘違いのようなものなので、視点が変わればあっけなく消えて行くからです。(詳しくはこちら→死別の悲しみの原因と早く乗り越える方法~徹底分析 part1

しかし通常は悲嘆にくれつつ、現実も頑張らなきゃと焦ってしまうということが起こると思いますが、その時はそういうものなんだとただそういう自分を認めて受け入れることが一番大切だと思います。

頑張る必要は実は無いですが、頑張っている自分を否定する必要もないんです。ちょっとわかりづらいんですが、あぁ自分は頑張ろうとしてるな、そういう自分もオッケーと受容するとリラックスが起こったりします

このリラックスが起こるということが最も大切なことです。頑張らなくて良いと言われても頑張らないってことが出来なくて余計に空回りしたりするので、まずは頑張る自分ごと受け入れて「あぁ自分は頑張ろうとしてるんだね」とただ気付き認めてみて下さい。