「死別の悲しみはいつまで続くの?」というお悩みにお答えします
一般的にはどれくらいかかる?
魂が成長するグリーフケアセラピーを行っているグリーフケアカウンセラーのAyaです。
グリーフケア・カウンセリングの相談者様の多くは今抱えている悲しみ(苦しみを伴うほどの深い悲しみ)は一体いつまで続くのか、という不安を口にされます。今回の記事では悲しみはいつまで続くのか?という疑問へのお答えと同時に悲しみが長引く原因や早く抜け出す方法もお伝えしていきます。
とても終わるとは思えないほどの深い深い悲しみの中にいる時、その出口があるとは到底思えないわけです。ですから、この悲しみがいつ終わるのか、と不安にならない人はいないのです。私自身も同じ経験をしているのでお気持ちが良く分かります。
いつまで続くのか、それはその人によって全く違ってきます。そしてお話を1回伺ったとしてもその悲しみはいつまで続きますよ、という正確な予測はできません。
しかし、統計上の数字はあります。「はじめて学ぶグリーフケア」(宮林幸江・関本昭治著)によると、悲嘆が終結するまでには約4年半という統計結果があるそうです。
ここでの悲嘆の終結は、完全に終わるというのではなく一区切りつくという意味になりますので、本人が乗り越えたと感じているかどうかは別問題となります。
また、子供との死別はこれより長く、親との死別はこれより短いという傾向はあるようです。
人によっては10年以上乗り越えられないということもありますし、また生涯乗り越えられないと断言する人もいます。一方で、統計よりも早く乗り越えられたという人もいるでしょう。
統計は単なる目安です。もしあなたが今まで通りの在り方で生き続けるとするならば、この統計結果のように何年も苦しみを抱えて生きる可能性があるという意味では統計結果は参考になるかもしれません。
ですが、今までとは違う在り方をクセ付けることで死別の悲しみに苦しむ時間はずいぶん短縮させることは可能です。
私の場合
私は死別当初、人生で感じたことのない悲しみを感じていたため、これは楽になるには最低でも3年~5年、または生涯かかるかもしれないと思っていました。それが当時感じた正直な気持ちでした。
ですがあまりに苦しかったため、とにかくすぐにでも楽になりたくて悲しみを手放す方法を色々と探し求めそして実践してきました。その結果1年8ヶ月という短期間で乗り越えたと思える境地に達しました。
悲しみが消えて無くなったわけではありません。悲しみはちゃんとあるのですが、もう苦しくはないという状態でした。悲しみの中に感謝や愛があるような、そんな感覚です。
出会えた喜びがあるからこそ悲しみを感じられるのだと痛感しました。
死別以外に課題がある場合は時間がかかることがある
私がグリーフケアカウンセリングを行う中で思いますが、死別の悲しみからなかなか抜け出せずに悩んでいる方は、死別以外に乗り越えるべき課題を抱えていることもよくあります。
例えば、故人との生前の関係で解決できなかった複雑な思いやわだかまりや罪悪感などがあるケースなどが当てはまります。
または元々の気質が関係していることももちろんあります。
そして過去にうつや不安障害を持っていたり、HSPやアダルトチルドレン、愛着障害などに当てはまるケースなども、必ずではありませんが死別の悲しみが長引く原因になり得ます。
それ以外にも環境的な要因もあると思います。元々ストレスの多い環境に置かれている方であれば、死別のような更なる大きなストレスに打ち勝つことは容易ではないはずです。
こうしたことから、死別を経験すると、死別以前に抱えていた自身の課題に向き合わざるを得なくなることがあります。ですがこれは決してネガティブなことではありません。
死別を新しい自分に生まれ変わる一つのきっかけにすることができるからです。
実際に私が行うグリーフケアカウンセリングの中では死別を乗り越えるだけでなく元々自身が持っている課題も一緒に乗り越えて行くことをサポートしていますが、実際に相談者の方々は死別をきっかけに根本から大きく変化して行っています。
思考に気付くことが苦しみから抜け出す第一歩
思考にとらわれるから苦しい
それでは、死別の悲しみから少しでも早く抜けて行くためにその原因と対策についてお話したいと思います。
死別の悲しみが長引いてしまう大きな原因の一つは思考にとらわれ続けてしまう事です。ですから、ネガティブ思考が湧いた時、その思考に気付くことで思考ループに入り込まないという在り方をまずクセ付けて行くことがポイントです。(こちらも参考にして下さい⇒ 【なぜ死別の苦しみは長引くの?】思考のループを断ち切る)
死別の悲しみをなかなか乗り越えられない方に共通しているのは思考にとらわれてしまっているという事です。
特に故人についての答えのない疑問や問題について考え続けてしまうということです。なぜ死んでしまったのか、なぜ自分はもっとこうしてあげなかったのか、もっとこうしたかった・・・・など、このような考え対する満足のいく答えはありません。
満足のいく答えが無いと分かっていてもこの考えに入ることを止められない、これが思考ループです。
脳はネガティブな情報に意識を向けやすいという特徴があるので、死別に関して考えているうちにどんどんネガティブな方向に進んで行きます。(ネガティブ思考への対処法⇒【死別の落ち込みも怖くない!】レジリエンス(回復力)を高める4つの具体的方法)
そして事実ではないストーリーが頭の中に出来上がってしますのです。「あの時私がこうしたから〇〇は亡くなったのだ」というように、ストーリーがどんどん膨らんで行き、それが事実と区別がつかなくなってしまうのです。
このように思考に入り込むことが鬱状態を引き起こす大きな原因となるのです。
うつを引き起こすのはうつ的な思考パターン
アーロン・ベック氏らによるペンシルベニア大学で行われた研究により、うつ病はうつ的な思考パターンによって引き起こされることを明らかにしています。
ネガティブな思考パターンにとらわれ続けることがうつを引き起こしかねないという事です。
ですからやはりこのようなネガティブな思考ループハマらない、ということが重要なポイントとなるんです。
悩みは決して無くならない
私の行っているグリーフケアカウンセリングでは、死別に関する細かい出来事や悩みを一つ一つ細かく検証して分析していくことはあまりしません。そこを本気で分析して行っても正しい答えはありません。
悩みを一つ一つ検証して考えて行くことはつまりゴールの無い思考ループに入り込むことなので、苦しみを抜け出すには遠回りになるからです。それよりもまず悩みについて考え続けている思考ループに気付き、思考ループから抜け出すことが必要です。
グリーフケアカウンセリングを行う中で、最初は死別に関する悲しいストーリーにとらわれて悲痛な顔をされていた方でも、次第に表情が素に戻って行くのが見ていて良く分かります。
今まではストーリーに入り込んでいたけど、それはたんなるネガティブ思考ループだったのだと気付くことで本来の素の自分に戻って行くというわけです。
そうはいっても、悩みは一つ一つ検証することで解決したように見えることもあると思います。でもまた結局別の悩みが出て来ませんか?
悩みは消えることはありません。それよりも悩みがあること自体を認めて行かなければ苦しみが終わることはありません。
そして悩みがあっていいんだと認める、良い意味で諦めることで逆に悩みが消えて行くということはよくあることです。パラドックスですが、悩みは消そうとしている限り消えないし、消えたように見えても別の悩みになって出て来るだけです。
悩みがあるのがむしろ私たちにとっては普通の状態なのです。悩みが一つも無い人などいません。
それなのに苦しんでいる人とそうでない人がいるのは、悩みを受け入れるのではなく無くそうと必死に抵抗しているか、そうでないかの違いです。
悲しみは苦しみではない
死別にまつわる数々の悲しいストーリーが悲観的な考えを次々と引きおこす思考ループへとあなたを引きずり込もうとするかもしれません。ですがその思考ループにハマり続けている限りは苦しみから抜け出せないのです。
故人との沢山の思い出も、溢れる思いもあると思います。それを否定しているのではありません。そのような感情に蓋をせずにむしろ湧いてくるものすべてを認めて行くことは大切です。
ですが、ネガティブな考えに入り込んで自分で自分を苦しめる必要はないという事なんです。
どんなに悲観的な考えが湧いても、それはただの解釈に過ぎません。解釈は事実ではないということです。そう気付くことが、思考にとらわれないということです。
そして、思考にとらわれなくなって行くことで悲しみは次第に和らいでいき、湧く回数や長さが減って行きます。逆に思考にとらわれている限りは悲しみはいつまでたっても深刻さや臨場感を伴い続ける可能性が高いです。
悲しみは消えて無くなることはありません。ですが、悲しみがあっても苦しくなくなって行くということが起こるのです。涙が流れたとしてもそこに苦しみが無くなるのです。
魂が成長するグリーフケアセラピーでは、簡単な体感を使ったワークを実践したり、様々な心理療法を行うことによって苦しみの伴う悲しみから抜けて行きます。相談者様には大きな効果を実際に感じて頂いています。
悲しみからなかなか抜け出せない方、苦しみの無い悲しみへといち早くシフトして行きたい方はお試しカウンセリングへお申込み下さい☆
Youtubeもぜひご覧ください。